整体とムチウチ
- 首の後や肩が痛い
- 手がシビレる
- 頭痛がする
- 吐き気・倦怠感がある
- 肩甲骨の内側が痛い
ムチウチとは
ムチウチの正式名称は外傷性頸部症候群、または頚部捻挫といいますが、腰の捻挫をギックリ腰というように、首の捻挫を頚部捻挫、つまりムチウチといいます。
強い衝撃を体に受けることで、頭がおもりとなって首が鞭のようにしなることからムチウチと呼ばれており、事故にあったその時はなんともなく、1〜2日経ったあたりから症状が出はじめます。
症状としては首や肩の痛み、しびれ、頭痛、耳なり、めまい、吐き気、肩コリ、食欲不振、手足のしびれ、感覚異常、倦怠感、ふらつき、排尿障害などが起きます。
痛みや症状の原因としては、
1.筋肉・靭帯の損傷: 断裂や損傷による炎症および癒着、緊張
2.関節包の損傷: 頚椎の関節包の断裂や損傷による炎症および癒着
3.頚椎の損傷: 頚椎の骨折やひび
4.頚髄の損傷: 頚椎の中にある脊髄を損傷
5.頚椎の歪み: 頚椎の歪みによる筋肉や血管の緊張や圧迫
6.骨盤(仙骨)の歪み: 硬膜の牽引によって骨盤まで影響を受ける
7.脳脊髄液減少症:急激に脳脊髄液の圧が上がり、硬膜が破れて脳脊髄液が漏れる
最も一般的なのは急激な首の伸展動作で、の関節の捻挫。腰はその下に脚しかありませんが、首の下は頭以外の体の全てがあるので、首の損傷は全身に支障をきたします。また、腰と違い首は細くて筋肉が少ないにも関わらず重い頭をのせています。 さらに頭には脳が入っているため、常に敏速な反応ができるように関節の可動域や柔軟性もあるので障害も受けやすくなります。
損傷を受けた靭帯や筋肉などの軟部組織は治癒していく過程で硬くなります。切り傷の傷口が治ると硬くなるのと同じで、微細な筋肉などの断裂も同様に硬くなっていきます。さらに、動かさないことによって血行が悪くなり、さらに筋肉が硬くなります。
そうすると治りが悪くなるばかりか、慢性的な首や肩コリの原因となり、疲労がたまったときや天候が急激に変化したときなど痛みがぶり返しやすくなるのです。
ムチウチを解消するためには?
まず交通事故はもちろん、首や頭に強い衝撃を受けた場合は、骨折や脳に損傷がある場合もあるので、しかるべき医療機関で診察を受けて下さい。
もし、大きな損傷がなければ1週間は安静にし首を動かさないようにし、炎症を抑えるために冷やしましょう。
その後一般的にはリハビリなどを行いますが、頚椎がズレてロックしてしまっている状態でただ動かすだけでは、狭い範囲で動かしているだけなので正常な可動範囲が回復しません。 ですから、痛みや炎症が治まってきたら頚椎の運動制限や歪みを矯正していきます。矯正といってもバキバキと捻るような整体は避けたほうが良いでしょう。下手な首の矯正は悪化につながります。
矯正は首だけではなく、肩甲骨や鎖骨はもちろん背骨や骨盤まで行います。脊髄を保護している硬膜は、後頭部と上部の頚椎から背骨を通って骨盤まで達し、仙骨にくっついていますので、首が急に大きく前に振られると仙骨まで引っ張られるのです。
その状態で仙骨がロックされて動かなくなりますと、骨盤の可動性がなくなり、脳脊髄液の流れが悪くなるので、頭部の症状だけでなく全身の不調の原因となります。
また、後頭部から肩にかけての筋肉、首の前の筋肉も過緊張になっているので緩めます。特にストレスが多い方はここが緊張している事がい多いです。
炎症や患部の熱感がなくなり急性期を過ぎたら、なるべく温めるようにしましょう。寝るときには冷やさないようにし、またお風呂などで暖めることで血行が良くなります。逆にこの時期に冷やすことは痛みを誘発します。運動やストレッチは暖めた後にやるとやりやすくく痛みも出にくいです。
ムチウチは捻挫ですので多少時間がかかりますが、後々いろんな問題の原因になりますのでしっかり治療しておきましょう。